従業員の満足度向上やコミュニケーションの促進といった観点から、オフィスにキッチンを設置している企業は少なくありません。一口にオフィスキッチンといってもさまざまな種類があり、必要な設備や特徴が異なるため、自社オフィスの環境やニーズを考慮して最適なものを設置することが重要です。
本記事では、オフィスキッチンの種類や導入のためのステップ、実際のキッチン設置事例をご紹介します。
オフィスにキッチンを設置するメリット
オフィスにキッチンを設置することで、以下のようなメリットを得られます。
- 従業員の満足度向上:
飲み会や社員旅行などが敬遠されがちな昨今でも、オフィス内で気軽に食事や交流ができる場を提供できるため、社員のコミュニケーション向上やそこから来る満足度、働きやすさを高める効果があります。
- コミュニケーション促進の場所になる:
井戸端や囲炉裏がコミュニケーションの場であったように、水や火のまわりは自然と人が集まり会話が生まれる場所です。オフィスにキッチンを設置することで、気分転換や雑談、情報交換の場として活用できます。
- レセプションパーティーや商談に活用できる:
オフィス内で飲食を伴った交流を行うことで、ゲストとの距離が自然に縮まり、リラックスした雰囲気の中で信頼関係を築きやすくなります。
オフィスキッチンの種類と設置条件
オフィスキッチンは、給湯室としてあらかじめ設置されていることもあれば、新しく作るケースもあります。以下では、新しく設置する場合のキッチンの種類を3つ解説します。
3つのうち、特にパントリー型やカウンター型のキッチンを取り入れる企業様が多いです。
パントリー型
主に食材や食器の保管・収納を目的とした、簡易的なキッチンスペースです。電子レンジやコーヒーメーカー、軽食、冷蔵庫などを設置・保管します。
大がかりな換気設備が不要で、比較的少ないスペースで導入できる点が特長です。オフィスの一角に設置でき、従業員が自由に軽食や飲み物を取れる簡易スペースとして活用できます。
カウンター型

ドリンクの準備や軽食の提供を主な目的としたタイプで、簡単な飲み物作りが可能です。
飲食店のカウンターと同じようにハイチェアとセットで設置されることが多く、その場で飲食ができます。コンロのような火気を使用しないため、導入が比較的容易な点も特長です。
休憩スペースに隣接して設置されることが多く、コミュニケーションの場としても活用でき、社員同士の雑談や交流のきっかけになります。
システムキッチン型

本格的な調理ができる設備を備えたキッチンです。コンロ(IH含む)、シンク、冷蔵庫、収納などが一体となっており、給排水設備や換気設備の設置が必須となります。
ビルのオーナーと事前協議や交渉が必要になるので、導入時は注意しましょう。
導入にはある程度のスペースが必要ですが、社内イベントや福利厚生として活用できます。例えば、社員が自炊や料理体験を楽しんだり、自分たちで調理した食事を飲み会・交流会を開いたりできます。
おしゃれなオフィスキッチンを作る7つのステップ
以下では、おしゃれで使いやすいオフィスキッチンを導入する際に押さえておきたい7つのステップをご紹介します。
①設置の目的を具体的に設定する
まず、オフィスキッチンを設置する目的を明確にします。よくある目的としては以下が挙げられます。
- 社員のコミュニケーション活性化
- リフレッシュスペースの提供
- 社内イベントの開催場所
こうした目的を設定することで、必要な設備やデザイン、キッチンの種類が決まります。例えば、社内イベント等で料理を作って提供したい場合、IHコンロやオーブンレンジなど本格的な調理設備が必要ですが、休憩や軽食が中心の場合、コーヒーメーカーや簡易的な電子レンジや冷蔵庫等の設置で十分です。
②設置場所や必要なスペースを検討する
次に、オフィスキッチンの設置場所と必要なスペースを検討します。オフィスキッチンは、休憩スペースに隣接した場所が理想的です。
システムキッチン型の場合は、給排水設備や換気設備の有無も確認しておくべき重要事項です。スペースに余裕があるほど、コミュニケーションや調理がしやすくなります。
十分なスペースや給排水設備などが確保できない場合、パントリー型やカウンター型が選択肢となります。
③キッチンのコンセプトやデザインの方向性を決める
おしゃれなキッチンを作るには、コンセプトとデザインの方向性を明確にすることが重要です。一般的なデザイン例としては以下があります。
- カフェのようなカジュアルな空間:
色彩や照明、家具の配置により、リラックスしやすい雰囲気を演出します。ハイチェアやベンチ、ソファなどを用いて自由に座れるスペースを作ると良いでしょう。
- 木目調で落ち着いた雰囲気:
木目の温かみを活かした自然な色調で、ナチュラルかつ落ち着いた空間を演出します。デスクやカウンター、棚なども木目や天然素材を組み合わせると統一感が出ます。
- モダンでスタイリッシュなデザイン:
コンクリート調やメタリック素材、モノトーンの色使いなどで洗練された印象を演出します。直線的なカウンターやシンプルな収納で、空間をすっきり見せるようにするとスタイリッシュな雰囲気を生み出せます。
そのほか、目的に合わせた空間づくりや床材・壁紙の選定も重要です。例えば、コミュニケーション活性化が目的であれば、人が集まりやすいデザインにしてオープンスペースの周辺に設置する、といった工夫が求められます。
床材・壁紙としては、汚れが落ちやすい素材や、天井・家具とマッチした色にすると良いでしょう。
床材や壁紙の選定・種類について、詳細を知りたい方は下記も一緒にご覧ください。
No.8 オフィスの床材・デザインの選び方を解説!床材の種類やOAフロアのトレンドも
No.9 壁紙でおしゃれなオフィスに変わる!種類と選び方、ワンランク上の壁紙術を伝授
④導入したい設備や備品のリストを作成する
次に、目的に応じて必要な設備(調理・飲食設備、収納用品など)を整理します。
【調理・飲食設備】
- 簡易的な設備:電子レンジやウォーターサーバー、コーヒーメーカー、電気ケトル、冷蔵庫など
- 本格的な設備:IHコンロやオーブンレンジ、食器洗い乾燥機、シンクなど
【収納・整理用品】
収納棚、調味料ラック、ゴミ箱・リサイクル箱、ペーパータオル、スポンジ、洗剤など
【飲食用備品】
食器(コップ、皿、カトラリーなど)、トレーやカウンター用小物(飲食スペースを快適にするため)など
【その他の設備】
冷温水器、照明(調理や飲食に適した明るさのもの)、コンセント・USBポート(調理器具やスマホ充電に対応)、ゴミスペースや消耗品の補充・収納場所など。
備品リストを作ることで、設計段階でスペースや配線・給排水設備の必要性を明確にすることができます。
⑤予算計画を立てる
オフィスキッチンを設置する際には、設備費だけでなく、設計・施工費、電気・給排水・換気工事費など、さまざまなコストが発生します。これらを踏まえ、トータルの費用を明確にした上で予算計画を立てることが重要です。
また、初期投資だけでなく運用開始後の光熱費やメンテナンス費も考慮する必要があります。複数の業者から見積もりを取り、費用対効果を比較検討すると良いでしょう。
⑥専門業者を選んで設計を依頼する
オフィスの内装設計やキッチンの施工実績がある専門業者を選ぶことが成功のカギです。キッチンの導入はオフィス全体のデザインや機能・運用面にも影響してくるため、働き方やオフィスの統一感・雰囲気に配慮した提案ができる業者を選ぶと良いでしょう。
特に給排水設備や換気設備の工事が必要な場合は、専門知識を持った業者に依頼することが不可欠です。
⑦運用開始後の利用ルールを決めておく
オフィスキッチンの利用ルールを定めていないと、ゴミが溜まったままになったり使用した食器類が放置されたりするなど、衛生面や快適性の面で問題が発生しやすくなります。社員が快適にキッチンを利用できるようにルールを策定し、周知を徹底することが重要です。
例えば、以下のようなルールを定めておくと良いでしょう。
- 清掃当番やゴミの分別方法
- 使用後の片付けルール
- 設備の予約システム
【キッチン種類別の事例!】イルミナが手掛けたオフィスキッチン
以下では、イルミナが手掛けたオフィスキッチンの事例を種類別にご紹介します。
パントリー型の導入事例

コンサルティング・会計事務所の Quantum Accounting 株式会社 様は、オフィス内装工事に伴いオフィスキッチンを設置しました。
オフィスのコンセプトとして「普通のオフィスは避けたい」というご要望を踏まえ、インダストリアル風オープンエリアをデザインし、オフィス全体が見えるオープンなスペースにパントリー型キッチンを設置しています。
カウンター型の導入事例

イルミナの自社オフィスのキッチン設置事例です。「人」と「はたらく」の未来を照らすという思いを込めた「Ode illumina」というコンセプトのもと、オープンスペースにカウンター型のキッチンを設置しました。
パートナー企業やグループ会社などさまざまな方が気軽に集まりやすい雰囲気を目指しています。また、音の反響を抑えるための吸音パネルや、広いカウンターを設けた大容量の壁面収納など、機能性とデザイン性の両立を実現しています。
本格キッチンの導入事例


法人の食堂運営、給食事業等を展開する企業様の導入事例であり、テストキッチン+研修室+プレゼンルームを併設したオフィスです。
試作・研究や教育・研修が楽しくなるよう、“厨房”ではなく“カフェ”や“ラボ(研究室)”をイメージし、清潔感のあるデザインを採用しています。
ライブキッチンカウンターを併設しているほか、研修室から調理状況がみえるよう傾斜した大型ミラーやウェブカメラも設置しています。
キッチンの併設したオフィス作りはイルミナにお任せ!
ご紹介したように、オフィスキッチンは「パントリー型」「カウンター型」「システムキッチン型」に分けられ、用途やスペースによって最適なタイプが異なります。自社のニーズを踏まえ、デザインや設備リストまで詳細に検討することで、従業員の満足度向上やコミュニケーションの活性化につながるオフィスキッチンを実現できます。
イルミナはキッチンを併設したオフィスのデザイン・設備設計や施工の実績があり、オフィスのコンセプトや使い方、働き方などを踏まえたご提案が可能です。内装設計・デザインはもちろん、建築監理サービス全般のトータルサポートまで、お客様のご状況に合わせたサービスを提供しています。
オフィスキッチンの設置をご検討の方は、下記よりお問い合わせください。
また、サービスの詳細はこちらの資料をご覧ください。


