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2026.06.09

グループアドレスとは?フリーアドレスとの違いと導入メリット・失敗しない設計ポイント

カテゴリー :
その他
キーワード :
コミュニケーションレイアウト働き方改革
グループアドレスとは?フリーアドレスとの違いと導入メリット・失敗しない設計ポイント

グループアドレスとは、チーム単位で座席を共有するオフィス運用であり、チームの連携やマネジメントを最適化するための設計手法です。フリーアドレスと異なり、個人ではなく「チーム単位」で最適化される点が大きな特徴です。

一方で、「フリーアドレスとの違いが分からない」「自社に適しているのか判断できない」「導入しても固定席化してしまうのではないか」といった課題を抱える企業もいます。実際に、設計や運用を誤ると、コミュニケーションの分断や非効率を招くケースもあります。

重要なのは、グループアドレスを単なる座席ルールとしてではなく、働き方や組織構造に合わせて設計することです。

本記事では、グループアドレスとフリーアドレスの違いを整理した上で、メリット・デメリット、導入の進め方、失敗しない設計ポイントまで解説します。

グループアドレスとフリーアドレスの違い

グループアドレスとは、チームや部署ごとに一定のエリアを共有して利用する座席運用です。

完全な自由席ではなく、所属単位で席を共有する点が特徴であり、柔軟性と組織性を両立できます。

グループアドレスの定義

グループアドレスは、チーム単位で座席エリアを共有し、チームの連携やマネジメントを最適化するためのオフィス運用手法です。各メンバーは、自チームに割り当てられたエリア内で自由に席を選択できますが、エリア自体は固定されています。このような「制限された自由」によって、柔軟性と運用の安定性を両立できます。

また、メンバーの所在を把握しやすく、コミュニケーションやマネジメントが機能しやすい環境を構築できる点も特徴です。グループアドレスは単なる座席管理ではなく、チームの成果を高めるための設計手法として捉えることが重要です。

フリーアドレスとの違い

グループアドレスとフリーアドレスの違いは、最適化の単位にあります。

  • フリーアドレス:個人最適
  • グループアドレス:チーム最適

フリーアドレスが個人の働きやすさや席の利用効率を最大化する発想であるのに対し、グループアドレスは「チームとして最も機能する配置」を前提とし、チームの連携やマネジメントのしやすさを重視します。

それぞれの違いをまとめると以下のとおりです。

グループアドレスフリーアドレス
席の自由度中(チーム内)高(全社)
コミュニケーション維持しやすい減りやすい
管理のしやすさ高い減りやすい
向いている組織チームワーク重視個人業務中心

どちらを選ぶべきか

グループアドレスとフリーアドレスのどちらを選ぶべきかは、「業務の進め方」と「マネジメントのあり方」によって判断します。

チーム単位で連携しながら業務を進める場合や、人材育成・マネジメントのしやすさを重視する企業には、グループアドレスが適しています。一方で、個人業務が中心で、席の利用効率や柔軟な働き方を重視する場合は、フリーアドレスが適しています。

たとえば、部署間やチーム内でのコミュニケーション頻度が高い企業や、上長による進捗把握や育成が重要な組織では、グループアドレスの方が効果を発揮しやすい傾向があります。反対に、業務の独立性が高く、個々が最適な環境を選択する方が生産性につながる場合は、フリーアドレスが適しています。

重要なのは、「どちらが優れているか」という比較ではなく、自社の働き方に適しているかという視点です。

グループアドレスのメリットとデメリット

グループアドレスは、適切に設計すれば高い効果を発揮する一方で、設計や運用を誤ると期待した成果が得られません。

導入前にはメリットとデメリットの双方を把握しておく必要があります。

グループアドレスのメリット

①チーム内でコミュニケーションが取りやすい

オフィス設計において、コミュニケーションの活性化は重要な目的の一つです。グループアドレスでは席が近くなるため、相談や情報共有が自然に生まれやすくなります。会議を開かなくても意思疎通が進み、業務スピードの向上につながります。

②社員のマネジメントがしやすい

チーム単位でメンバーが配置されるため、上長が各人の状況を把握しやすい点もメリットです。進捗の遅れやトラブルにも早期に気づくことができます。

③運用の自由度が高

固定席ほど硬直的ではなく、フリーアドレスほど不安定でもありません。運用の安定性を確保しつつ、人員の増減や組織変更にも比較的柔軟に対応できます。

④組織の一体感を維持できる

所属エリアが明確であるため、「どこに属しているか」が視覚的に認識されやすい効果もあります。帰属意識が維持・醸成されることで、組織としてのまとまりを保つことができます。

グループアドレスのデメリットとよくある課題

①部署間の交流が減る可能性がある

エリアが分かれることで、他部署との接点が減少する可能性があります。その結果、部署ごとに情報共有が少なくなり、組織全体の連携が弱くなるリスクがあるため、注意が必要です。

②固定化するリスクがある

運用が徹底されない場合、「同じメンバーがいつも同じ席に座る」状態になり、実質的に固定席と変わらなくなることがあります。運用が形骸化しないようルール設計や運用の徹底が必要です。

③設計次第で効果が変わる

ゾーニングや動線設計が不十分だと、かえって非効率なオフィスになってしまいます。たとえば動線が交わらない配置や、共有スペースの不足は、コミュニケーションを妨げる原因になります。

グループアドレス導入の進め方

グループアドレスは単なるレイアウト変更ではなく、働き方そのものの設計であり、段階的に進めることが重要です。

①目的を明確にする

オフィスは「見た目」ではなく「目的」から設計する必要があります。

コミュニケーションの活性化を重視するのか、生産性向上を優先するのか、あるいはコスト最適化を狙うのかなど、まずは自社が何を実現したいのか、優先順位を明確にします。

この優先順位が曖昧なままでは、配置が中途半端なものになり、結果として運用が形骸化します。

②働き方・出社率・利用状況を把握する

リモートワークが普及した昨今では、現状の働き方を定量的に把握することも不可欠です。

具体的には、以下のような観点が重要になります。

  • 出社率(平均・曜日別)
  • チームごとの在籍人数
  • 会議・打ち合わせの頻度
  • 個人作業と共同作業の比率

これらを把握することで、必要な席数やエリアの広さ、最適な配置が見えてきます。

    ③ゾーニング設計を行う

    次に、チーム単位でゾーニング(エリア分け)を行います。

    ここでは単に部署ごとに分けるのではなく、「どのチームがどのチームと頻繁に連携するか」といった関係性を考慮する必要があります。

    また、人の動き(動線)も重要な要素であり、頻繁に行き来するチーム同士は近接させるなど、業務フローと整合した配置が求められます。

    ④レイアウト設計を行う

    ゾーニングが決まったら、具体的なレイアウト設計に移ります。

    ここではデスク配置だけでなく、以下の要素も含めて検討する必要があります。

    • 通路幅と動線
    • 打ち合わせスペース
    • 集中作業エリア
    • 共有設備(プリンター・収納など)

    これらを総合的に設計することで、実際に使いやすいオフィスが実現します。

    ⑤運用ルールを設計する

    最後に、運用ルールの設計も重要です。

    席の利用ルールや席替えの頻度、荷物の管理方法などをあらかじめ決めておくことが重要です。

    グループアドレス導入の進め方と失敗しない設計ポイント・レイアウト例

    グループアドレスの成否は設計によって左右されます。

    単なる座席運用ではなく、オフィス全体の設計として捉えることが重要です。

    ゾーニング設計が最も重要である

    グループアドレスの本質は、「席」ではなく「ゾーニング(空間の分け方)」にあります。チーム間の関係性や業務の流れを考えずに配置すると、物理的に近くてもコミュニケーションは活性化しません。むしろ動線が悪くなり、業務効率が下がることもあります。

    どのチームがどの程度連携するのかを把握し、それに合わせて空間を設計することが重要です。

    ゾーニングについては以下の記事で詳しく解説しています。

    ▼ NO.22 オフィスゾーニングとは?方法・レイアウト・事例までわかる完全ガイド

    オフィスゾーニングとは?方法・レイアウト・事例までわかる完全ガイド

    ハイブリッド設計を前提にする

    グループアドレス単体では、すべての働き方に対応することは難しいです。

    たとえば、「集中して個人作業を行いたい」「オンライン会議に専念したい」といったニーズは、グループアドレスだけでは十分に満たせません。
    そのため現代のオフィスでは、フリーアドレスや集中ブース、ミーティングスペースなどを組み合わせたハイブリッド設計が主流となっています。こうした複合的な空間設計を前提にすることが求められています。

    固定化を防ぐ運用設計が必要である

    グループアドレスは、運用を徹底しないと固定席化しやすい傾向があります。同じメンバーが同じ席に座り続ける状態になると、本来の柔軟性が失われ、制度がうまく機能しなくなります。

    これを防ぐためには、定期的な席替えや「同じ席を使い続けない」ルール、席利用の可視化など、具体的な運用設計が必要です。

    将来変化に対応できる設計にする

    組織は常に変化します。そのため、人員の増減や組織改編、リモートワークの変化にも対応できる設計が重要です。

    レイアウトには可変性を持たせ、柔軟に変更できる状態にしておくと安心です。たとえば、可動式の家具を導入したり、再配置しやすい配線設計にしたりする方法があります。

    おすすめのレイアウト例

    • 島型レイアウト
    島型のデスク配置

    チームごとにデスクを島状に配置する基本形です。

    導入しやすく、メンバー同士の距離が近いため自然なコミュニケーションが生まれやすいのが特徴です。

    • ハイブリッド型

    グループアドレスに加え、フリー席や集中ブースを組み合わせた構成です。

    多様な働き方に対応できるため、現在のオフィス設計では最も実用性が高いレイアウトです。

    集中ブースについては以下記事で詳しく紹介しています。

    ▼オフィスの集中ブース・個室ブースの選び方|効果的な配置方法もご紹介

    グループアドレスはチーム成果を最大化する設計手法である

    グループアドレスは単なる座席運用ではなく、チームの成果を最大化するためのオフィス設計手法です。

    成功のためには、目的の明確化、適切なゾーニング設計、柔軟な運用設計が求められます。

    これらを踏まえることで、オフィスは単なる作業空間ではなく、組織のパフォーマンスを高める場へと進化します。

    また、グループアドレスは設計次第で成果が大きく変わるため、働き方や組織構造を踏まえた全体最適の視点が重要です。

    イルミナでは、働き方や課題に応じてゾーニング・レイアウト・運用まで一貫して設計し、成果につながるオフィスづくりを支援しています。

    より具体的なレイアウトや設計のヒントは、以下の資料をご覧ください。

    ▼オフィスが変われば、組織が変わる!【目的別】22のオフィスレイアウト・デザインアイデア

    ▼“出社しなくちゃ”を“出社したい!”に変えるオフィス設計・デザインの仕掛け6選

    各種資料をダウンロードできます

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    この記事を書いた人
    イルミナ コラム編集部
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